白菊
こんにちは、小池です!
みなさんは花火を見て、涙を流したことがありますか?
新潟には、“日本一感動する花火”として世界的にも有名な「長岡まつり 大花火大会」というイベントがあります。
8月初旬に行われるこの花火大会は、秋田県大曲、茨城県土浦と並んで日本三大花火大会のひとつとされ、毎年100万人以上の人々を魅了しています。
特に長岡市民の花火に対する愛は非常に深く、私の高校の同級生で県外の大学に進学した人たちの中には、長岡花火を見るために帰省をするという人も少なくありません(ちなみに私は昨年、東京に居ながらUstreamで観たのですが、やはり帰省して生で観るべきだったと非常に後悔した覚えがあります)。
「長岡花火、観たことあるよ!感動した!」「名前は聞いたことある!一度でいいから行ってみたい!」という人は多くいると思いますが、そんな“日本一感動する花火”の最初の1発として「白菊」という花火が打ち上げられていることをご存知の方はそれほど多くないかもしれません。
Amazon.co.jp: 白菊-shiragiku-: 伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花: 山崎 まゆみ: 本
私も何度も長岡花火を観てきましたが、この本に出会うまではその「白菊」という花火の存在を全く知りませんでした。
「白菊」は昭和20年8月1日の長岡大空襲によって失われた、1484人もの戦災殉難者のために手向けられる鎮魂・慰霊の花火です。
この本は花火にその生涯を捧げ、この「白菊」の生みの親となった伝説の花火師、嘉瀬誠次氏について書かれた一冊で、著者の山崎まゆみさんも長岡の出身だということをお聞きしました。
嘉瀬氏の生涯を振り返りながら、シベリア抑留の経験から生まれたアムールでの花火やフェニックス花火に対する思いなどが丁寧に書かれています。
また、本の中で嘉瀬氏の発言が引用されている箇所がいくつかあるのですが、新潟の方言がそのまま使われているため、新潟県民としては非常にほっこりしました。長岡の出身である著者の、嘉瀬氏、そして新潟に対する敬意を表しているように感じ、とてもあたたかい気持ちになりました。
長岡の花火を観たことがある人はもちろん、これから観に行きたいと思っている人にもぜひ読んでいただきたい一冊ですね。
この『白菊』を読んで、今年も長岡の花火を楽しみましょう。
それでは、また!